2012 | 2011 | 2004 |
旅名の羯鼓舞は、かつて日照り続きになったとき、農民がこの社に集い雨乞いを行ったところ、突然竜神が現われ、慈雨を降らせたという故事にならって、獅子を竜にたとえて舞にしたものである。羽毛を密生させた竜頭を頭につけた親獅子・中獅子・牝獅子の三体が、ササラすりを四方に配し舞うもので、ササラを打ちならす音は雨音を表わし、花笠の垂れ糸は雨滴にたとえたものであるという。哀調をおびた笛の音に合わせ腹部につけた小鼓を打ちながら踊る姿は優雅の気に満ちており、棒術と好対称である。この舞は、棒術のあとに同じ場所で、旅名地区の氏子によって演じられる。
旅名の羯鼓舞
旅名地区での舞は、午前中に行われる。
早朝に関係者が集まり、八時二十分頃、幟旗の奉納準備を行う。
九時過ぎに旅名集落センターでの舞が始まる。
その後に村の鎮守である、菅原神社(天満宮)に移動して軽く舞う。
三島神社までの移動には、車を使う。
三匹が行列を組んで移動する光景は今は見る事が出来ない。
君津市、唯一の三匹獅子舞であり、
君津地域では富津市「鶴岡の羯鼓舞」、君津市「旅名の羯鼓舞」の二つしか今日では現存していない。
かつては袖ヶ浦でも羯鼓舞が行われていたが、時代の流れと共に演者が消え舞われなくなってしまった。
石垣側から撮影すると、朱色の鳥居が三匹獅子を際立たせる。
人出が多いので撮影場所を決めたら、移動せずに棒術が終わるまで待つしかない…。