代の牛洗い行事'10

市内曽呂の代(旧大字名は代野)に、牛の病除けと豊作を祈る牛洗い行事が、昔から伝えられています。この行事は、毎年六月第一日曜日に代の宮総代や区長などが、八雲神社の本殿に安置されている五〇センチメートルほどの木造の白牛を、曽呂川の牛洗い場に持参し、しめ縄を張った洗い場で竹の笹を用いて洗います。この行事が済むと、昔は家々の牛を曽呂川の芝尾・下久保・石原の三か所に連れ出して洗い、農耕への準備を行ったといわれます。一方、秋祭りの十月“第二土の翌日曜日”になると、二子・宮・代の三区の神輿が、宮の稗田地先の合同祭礼場に集まります。このときも、代では八雲神社の白牛を先頭に神輿があとから渡御(おでまし)することになっています。また、神輿を担ぐ若者は、牛洗い場で身を清めたといわれますが、現在では行われていません。秋祭りの牛の登場は、「牛の無事」と「実り」に対する農民の感謝を表すものと考えられています。今は農耕用の牛は見られませんが、乳牛が多く飼育されています。なお、代の八雲神社は享禄年間(一五二八〜三一)に武蔵国(現・東京都・埼玉県)から移して祭ったと伝えられます。

代の牛洗い行事

Nikon D300 + AF-S DX VR Zoom Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)

奉納日:6月 第1日曜日 14:00-14:30
伝承地:千葉県鴨川市代397 八雲神社 [資料]